海上保安庁に救助されたら本当に無料でした

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ボートで海釣りをしている時に突然エンジンが故障したらどうしますか?

 

法廷備品として最低限の工具の搭載は義務付けられていますが、部品交換が必要な故障の場合は直す事が出来ません。ミニボートの場合はオールで漕ぐことも一応出来ますが、ほとんどの場合自力で岸まで戻るのは体力的に困難です。

 

上の画像は僕のゴムボートが海上保安庁の船に曳航されているところです。実際に救助してもらったので、その時の経緯を書きます。

 

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故障は突然やってくる

沖でボートのエンジンが停止するとちょっと焦ります。僕のボートのエンジンは2ストなので、長時間アイドリングをしているとだんだん回転数が落ちてきて、停止してしまう事があります。またフューエルホースが捻れたり空気のネジを閉めたままでいると、走行中急にエンジンが止まってしまい、かなり焦ります。

 

これまで何回もエンジンが止まる事がありました。僕はバイクや車いじりが好きなので、エンジンの修理はある程度出来ます。船の上でキャブレターのオーバーホールをした事もあります。こんなポンコツエンジンですが、構造が単純なので、仕組みを知っていれば意外と海の上でも修理できてしまいます。

 

しかしその日は違いました。何をやってもエンジンがかからず、これはちょっとヤバイんじゃないかと、思いながらも何度も何度もスターターロープを引きます。もう何百回引いたのかわからなくなり、体力的にも精神的にも限界でした。

 

遭難したことに気付く

とりあえずその時出来る限りの点検をしてみたつもりですが、原因すらわかりませんでした。もう打つ手がなくなりやっとここで、自分は自力で帰ることは出来ないと気付きます。

 

ここまで故障からすでに3時間以上経過しています。風はあまりなかったのですがそれでもかなりの距離を流されていました。

海の「もしも」は118番

本当にもうダメだ。このままでは死んでしまう!そう思った僕は、まさかお世話になることなどないだろうと思っていましたが、意を決し海上保安庁へ電話することにしました。

 

電話の内容はこんな状況だったので詳しくは覚えていないのですが、自分のボートのエンジンが故障して帰れないことを伝えると、「救助に向かうので現在地はわかりますか?」と尋ねられました。GPS魚探を取り付けていたので緯度経度を伝えると、「20分ほどで到着するので、回転灯を点灯した船が見えましたら手を振って下さい。」と。本当に助かります海上保安庁さん!

海上保安庁は本当に助けに来てくれる

あたり前の事だとは思うんですが、実際救助に来てもらうとそのことに感動しました。それと同時に僕のゴムボートを救助してもらうにはあまりにも大きいその船体は僕を申し訳ない気持ちにさせます。

 

しかしここで引き下がるわけにはいきません。両手を大きく上に掲げ小学生ばりの動作で腕を振ります。一生懸命振ります。ちっとも恥ずかしいとは思いませんでした。

 

ボートの横にそのデカい船体を横付けして海上保安庁の船に乗り込みますが、高低差がすごいのでハシゴで乗り込みました。船の中は見たこともない計器や謎のタンクなど、いかにも海上保安庁なかんじです。

 

故障の原因や点検は行ったかなどの質問をされ、海上保安庁の人がエンジンをかけようと試みますが、やはりかかりません。まぁここでエンジンがかかると僕的にはとても気まずいのですが…

 

その後、出発地点の砂浜まで引っ張ってもらうことになったので、ロープをボートにくくりつけますが、またしても海上保安庁は海の男ぶりを発揮します。綱引きのようなロープを取り出し、僕のボートの小さなリングにねじ込もうとしています。しかし残念ながら太すぎたようで仕方なく普通のロープで繋ぎ直し曳航してもらいます。

 

救助されると岸に着いた時恥ずかしい

僕のボートが壊れないようにゆっくりと走ってくれているのですが、デカい船体の曳き波でボートは右へ左へと揺れて時々ひっくり返りそうになっています。しばらく走るといつもの見慣れた砂浜の近くまでやってきました。この時のボートを出した場所は海水浴場で、シーズンではなかったのですが釣り人などポツポツと人がいるようなところです。

 

小さなゴムボートくらいしか走らないような場所に、保安庁のデカイ船で曳航してもらいました。最後は浅い場所なので保安庁の船に搭載されたゴムボートで引っ張ってもらいます。当然そのボートには海上保安庁と書いてあります。それに引っ張られた僕のゴムボート。当然釣り人たちが近くまで見に来ていました。

 

岸に到着してから書類に住所や名前を書いているとき、もう一度エンジンをかけようと保安庁の人が試みていましたが、どうしてもかからないようです。どうやら救助した場合は原因を報告しなくてはいけないらしく、後日原因がわかったら電話するように言われました。

 

救助は無料だけど

さて、さいごに気になるあの質問をしてみました。

 

山などで遭難した場合捜索にすごい金額がかかると聞いたことがあるので、心配していましたが救助してくれた金額はやはり無料でした!しかし、結構恥ずかしい思いもしました。その地域の新聞にも活動内容として載っていたようです。なるべく故障しないように出発前には点検して違和感があればすぐに戻るなど、もうお世話にはなりたくないのでこれからは気をつけていこうと思います。

 

しかし、どうしても故障は突然起きてしまうこともあるので、そんなどうしようもない時は、なるべく早く自分が遭難していることに気づいて電話するのがいいかもしれません。もしも圏外の場所まで流されてたら、電話以外の通信手段がないボートの場合、かなり絶望的だと思われます。

 

以上、実際に海上保安庁に救助された体験記でした。

コメント

  1. アキ より:

    はじめまして。
    航行範囲について色々検索していてこちらの記事にたどり着きました。
    単なる釣果報告ブログと違い、とても参考になる記事を丁寧に書いていただき
    ありがとうございます^^ 非常に参考になり助かります。

    福井をホームにされておられるのですね。
    私は三重県ですが、福井~丹後への遠征も予定しておりまして、
    もしも機会あった際はよろしくお願いします^^

  2. 元ボート釣り師 より:

    2スト船外機は小型ですとアイドリング時間を長くするとかぶってエンジンが停止することがよくあります。
    時々、空ぶかしをお勧めします。後、2ストの場合、出向時にエンジンが掛かれば、海上で停止させても必ずエンジンは掛かりますので停止をお勧めします。4ストの場合は、必ずエンジンが掛かる保証がありません。海上での修理もほぼ不可能でしょう。燃費が悪いですが、小型なら構造の単純な故障が少ない2ストをお勧めします。