ミニボートの航行区域は3種類から選択できる

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0

2馬力以上のミニボートでは、初回検査の時に航行区域という走ってもいい範囲を3つの中から決めなければいけません。それぞれの走行できる範囲や必要な法定備品についてまとめてみました。

すでにボートを持っている人も、途中で変更できるので参考にしてみてください。場合によってはかなり範囲が広がることもあります。

レクタングル(大)広告

航行区域とは?

これからボートを買われる方など、「そもそも航行区域って何?」という方もおられるかもしれないので説明しておきます。

航行区域とは、それぞれの小型船舶が航行することが出来る範囲の事で、検査の必要な小型船舶には全て航行区域が決められています。ボートの検査証にも記載されていて、違反した場合にはもちろん罰金や点数が加点されます。

それぞれの船舶の大きさや速度、搭載されている設備や法定備品などによって世界中を航行できるボートから、湾内しか走れないボートまであります。

ミニボートが選択できる航行区域

規模も小さくエンジンも法定備品も少ないミニボートですが、選択によってはかなり範囲が広くなる事があります。

ミニボートで選択できる航行区域は以下の3つです。

  • 限定沿海(可搬型小型船舶)
  • 限定沿海
  • 沿岸

上から下に行くほど範囲が広くなっていきますが、それに伴い法定備品の数も多くなっていきます。特に沿岸区域に至っては日本を一周する事も可能ですが、定期的に交換が必要な備品もあるので他と比べて維持費が高額になってしまいます。

この3つのほかに平水と言う航行区域もあるのですが、これはバス釣り用のボートなど、構造上波があるところにはいけない場合に選択する航行区域です。今回詳しくは書きませんが平水で登録した場合限られた湾内や湖、川などかなり範囲が狭くなってしまうので、海で使うのなら上記の3つの中から選択しましょう。

ここからはそれぞれの違いについて説明していきます。

限定沿海(可搬型小型船舶)

まずミニボートといえばこれを選択する人が圧倒的だと思います。可搬型小型船舶というくらいなので、まさに車で運ぶボートのために作られた航行区域です。僕の場合何も言わなければこれで登録されていました。

航行できる範囲

ボートを降ろした場所から半径5海里(約9.3km)以内の中で、陸から3海里(約5.6km)までの場所を航行することが出来ます。日本中どこから船を出しても大丈夫です。

半径5海里と書きましたが、ゴムボートやカートップボートの場合は大体のボートで5海里になりますが、トレーラブルなど大きなエンジンで速度が出せるボートの場合ここが半径10海里にやそれ以上になることもあります。

陸からの距離はこの航行区域を選択した場合、どんなボートでも3海里までと決まっています。

必要な法定備品

最低限必要な法定備品は以下の7つです。

  • 係船ロープ×2
  • 救命胴衣
  • 救命浮環又は救命浮輪
  • 携帯電話
  • 赤バケツ
  • 工具

ミニボートの場合はまずはこの限定沿海(可搬型小型船舶)を基準に考えればいいと思いますので、法定備品についてもこれを基準に書いていきます。

法定備品について詳しくはこちら

ボートに必要な法定備品の選び方
ボートに乗る時や船舶検査を受ける時に必要な法定備品についてまとめました。 初めて船舶検査を受ける場合必要な物を全て揃えなければいけませんが...

限定沿海

次はプレジャーボートでは最も一般的な航行区域の限定沿海です。もちろんミニボートでも登録することが出来ます。

上の可搬型との一番の違いは、母港を登録の際に指定することです。可搬型では日本中好きな場所で下すことが出来ましたが、こちらの航行区域では、登録時に決めた母港から2時間以内で往復出来る範囲と平水区域を航行する事ができます。母港は同時に3つまで指定することが出来ます。

平水区域は母港と全く違う場所でも日本中航行することが出来ます。

毎回同じ場所しか行かない人は、上の可搬型より一箇所あたりの航行範囲がかなり広く、陸からも5海里以上航行できるのでこっちがオススメですが、逆にこれからボート釣りを始めると言う方や3ヶ所以上の場所に行く人など出船場所が定まっていない場合は可搬型の航行区域の方がいいと思います。

航行できる範囲

登録の時に3つまで母港を決め、その母港から2時間以内に往復出来る場所が航行出来る範囲になります。

母港について

可搬型の航行区域とは違い、こっちはマリーナや桟橋、漁港など決まった場所に保管する事が前提で作られた航行区域です。そのため通常プレジャーボート等ではその保管場所に最も近い港を母港に設定しますが、ミニボートではその都度海まで持って行くので、自分の行きたい海域を母港に設定します。

母港とは航行区域の範囲を決める時の基準となる港の事です。好きな場所を母港にする事は出来ないのですが、日本中に細かく母港が設定できる港があります。

母港は3つまで設定出来ますが、航行できる範囲が連続しない様にする必要があります。3つ繋げて超広大な航行区域にする事は出来ないようになっています。

2時間以内とはボートの最高速度ではない

荷物、人員満載状態での速度をJCIが計算によって出します。これを最強速力といいます。実際に走らせて計測するわけではありません。カートップやゴムボートではだいたい5ノットになってしまいます。

この速度で母港から2時間以内に往復できる範囲と言う事になっています。

上でも書きましたが、トレーラブルのように大きなエンジンを付けている場合は最強速力が10ノットになったり15ノットになったりします。計算によって出される最強速力は5ノット刻みになっています。

母港と最強速力で範囲が決まる

母港から最強速力で2時間以内に往復できる範囲が航行できる範囲になりますが、JCIのサイトに母港ごとに最強速力別で航行できる範囲が乗った地図があります。場所が決まっている人はこれを見てもらうのがわかりやすいと思います。

航行区域検索ページ(限定沿海)-JCI

ちなみに僕は福井県高浜町という所でよくボートを出すのですが、ちょうど高浜と言う母港がありました。最強速力5ノットの場合の航行できる範囲は以下の画像のようになっています。

水色の範囲が2時間で往復できる範囲で、赤の斜線の33号、34号が平水区域です。これらを合わせたところが航行できる範囲になります。

この辺りに行かれる方ならわかると思うのですが、とてもミニボートで行こうと思う距離ではありません。直線距離でも端から端まで27海里(約50km)あります。沖へは陸から5海里まで行くことが出来ます。

必要な法定備品

上記の限定沿海(可搬型小型船舶)と同じ法定備品で合格します。

ただ、航行できる範囲がかなり広がるので、携帯電話のサービスエリアには気を付けてください。5海里程度なら電波は届きますが、場所によっては携帯の基地局が山陰になって圏外になる場合もあります。

その時は追加で信号紅炎が必要になってきます。

沿岸

最後にミニボートでは一番広い範囲を航行することが出来る沿岸区域です。

2級免許で行ける範囲とほぼ同じ範囲が航行区域になり、出来るかどうかは別にして法律的には日本一周も可能です。

ただ、上記2つの航行区域とは違い追加で必要な法定備品も結構あるので、荷物が増えてお金がかかります。

航行できる範囲

この沿岸区域の範囲はとてもシンプルでわかりやすいです。2級小型船舶の免許で行ける範囲の、日本中の陸から5海里までの範囲がほぼ航行出来るようになります。

ほぼと言ったのは、沿岸と言うのは本州やその周辺の島から5海里以内の事を言うのですが、本州から遠く離れた島の場合、そこには沿岸区域は設定されていません。免許的にはどのような陸地からでも5海里以内なら操縦できる事になっていますが、そのような場所は沿岸区域ではありません。

必要な法定備品

沿岸区域にすると日本中を走り続けることが出来るようになる代わりに、必要な法定備品もかなり増えてしまいます。

限定沿海区域の法定備品から追加で必要なものは以下の6つです。

  • 信号紅炎
  • 火せん
  • 双眼鏡
  • ラジオ
  • コンパス
  • 海図一式

双眼鏡、ラジオ、コンパスは適当にそろえればいいのですが、信号紅炎、火せん、海図については詳しく書いておきます。

信号紅炎

限定沿海でも必要な物なのですが、携帯電話を持っていれば免除されていました。航行区域を沿岸にする場合では携帯を持っていても信号紅炎が必ず必要になります。

大体2本1セットで4,000円程して、3年に1度検査のタイミングで買い替えなければいけません。

火せん

こっちは限定沿海では不要だったものです。普通は2つ必要なのですが、携帯を持っていれば1個だけで良い事になっています。

1つ10,000円程度します。これも3年に一度買い替えなければいけません。

海図一式

ここで言う海図とは海上保安庁が発行しているような本格的な海図の他に、(財)日本水路協会発行の「ヨット・モータボート用参考図」、「プレジャーボート・小型船用港湾案内」、「航海用電子参考図(new pec)(印刷物は除く)」、ヤマハ中国㈱発行の「クルージングマップ」及び(株)マックプロジェクト発行の「クルージングマップ イン 大阪湾」等の航海用参考図も法定備品の海図として認められています。

また積んでおく海図は、航行予定のある場所の海図だけで大丈夫です。

まとめ

この記事でミニボートで登録できる航行区域を3つ紹介しましたが、それぞれにメリット、デメリットがあります。

3年毎に高額な法定備品の交換や荷物が増えることに抵抗のない方なら、迷わず沿岸区域を選択すれば間違いないと思いますが、少しでも安く最低限の荷物にしておきたい方が大半だと思いますので、ほとんどの方は通常の限定沿海か限定沿海(可搬型)を選ぶことになると思います。

日本中どこへでも行ける代わりに出船場所から半径5海里、沖へは3海里の限定沿海(可搬型)。

行ける地域が3つまでに限定される代わりに、より広い範囲と沖へは5海里の限定沿海。

これからボートを買われる方はまず可搬型で登録しておいて、しばらくすれば行く地域が定まってくると思いますのでそのタイミングで通常の限定沿海に変更するのがベストだと思います。

レクタングル(大)広告
レクタングル(大)広告

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加