DIYでカーナビ取付の手順と基礎知識

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車・バイク

初めてカーナビを自分で取り付ける方のために、分かりやすく基礎知識をまとめています。

個人の方がやっているブログなどで車種別の詳細な情報が紹介されていますが、初めてカーナビを取り付ける方にとっては専門的な内容や説明を省いている事もあり、わかりにくい所もあると思います。

この記事ではインダッシュ型カーナビ取付についての、初歩的な情報まで初めての方でも分かるようにまとめてみました。

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カーナビ取付は面倒くさいだけ

取り付けた事がない方には複雑な事をしているように思われるかもしれませんが、カーナビの取付は実はとても簡単なんです。

基本的には付属のアンテナを取り付けて、車両の配線にカーナビから出ている配線を繋いでいくだけと言う単純な作業です。

ただ配線をするために内装のパネルを外していかなければいけません。そのため車種によっては取り外すパネルが多く、思ったより手間がかかります。

最近の車ではナビを取り付ける事が前提に設計されているため、取り付け部の周辺に必要な全ての配線がされている車種が多いです。

取付作業前にする事

バッテリー端子を外す

カーナビの取付とは配線を繋げていく作業です。

常時電源と呼ばれるエンジンのON、OFFにかかわらず常に電気が来ている線も接続する必要があるため、ショート防止のため作業前には車のバッテリーのマイナス端子を外しておきましょう。

養生

内装パネルを取り外す際に慎重に作業していても傷が付くことがあるので、その周辺を養生テープなどで保護しておきます。

ナビ取り付け部周辺や、シフトノブ、ダッシュボード等の継ぎ目の部分など、特に光沢のあるパネルは軽く当たるだけで簡単に傷つくので、気になる人は厳重に養生しておきましょう。

気にならなければ特に必要ありません。

車内を片付ける

内装パネルや、ナビ本体の固定にはクリップやビスが使われているのですが、小さいので無くす事が結構あります。

車内が物だらけの状態ではどこに行ったかわからなくなるので、作業前にはキレイに片付けておきましょう。

狭い車内なので、広く使えると作業効率もアップします。

取付説明書を読む

新品でカーナビを購入すると、取扱説明書とは別に取付説明書という物が付いています。

これには取付のために必要な情報が全て載っていますので、しっかり読んでおきましょう。

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カーナビの取付

準備ができたらいよいよカーナビの取り付けです。

大まかな作業の流れとしては

  1. パネル取り外し
  2. 既存オーディオ等の取り外し
  3. GPS、フィルムアンテナの取り付け
  4. マイクの取付
  5. ナビへの配線
  6. ナビ本体の取り付け
  7. パネルの取り付け

以上の様な内容になります。

一つ一つはどれも単純な作業なので、取付説明書を見ながらゆっくりやれば、誰でも出来ると思います。

注意点は、時間がたっぷりある時にすること。慣れていれば2、3時間で全て終わりますが、初めてであれば倍以上の時間がかかる場合もあります。

作業中は基本的に車は動かしにくいので、余裕のある時に作業しましょう。

1. パネル取り外し

養生が済んだら、ナビを付ける所の内装パネルを外していきます。

取付部分だけ外せばいい車種や、メーター周辺まで順番に複数外さないといけない車種があります。わからなければネットで調べたり、ディラーや自動車メーカーのお客様相談室に聞いたりして調べて下さい。

強引に剥がすと爪が壊れて上手くはまらなくなる原因になるので注意して下さい。

カーナビのメーカーサイトにも車種別で取付情報があります。パネルの外し方以外にも配線の情報なども載っていますので、かなり参考になると思います。

取り外しの際に便利なのが「パネル剥がし」と言う工具です。プラスチック製のバールの様な物ですが、隙間に入れてこじると、固い内装でも簡単に外せます。

2. 既存オーディオ等の取り外し

1DINまたは2DINタイプのオーディオが付いている場合

オーディオの左右に2個づつプラスネジがあるので、それを外せば手前に引き出せるようになります。

裏側に繋がっているカプラーや配線を全て抜いたら、車両から取り外せます。

1DIN、2DINとはカーナビやオーディオ本体サイズの規格の事です。日本車では全てこの規格の物が付くようになっています。1DINは横180mm縦50mm、2DINはこの2段分の横180mm縦100mmです。カーナビは2DINのサイズです。

トヨタ車等一部のメーカーでは横が200mmのワイドタイプもあります。

パネル一体型オーディオが付いている場合

純正オーディオの場合、内装パネルと一体になった物もあります。

その場合はDINタイプの様にパネル内でネジ止めはされていません。パネルを外すと同時にオーディオもくっ付いて外れるので、裏側の配線を取り外して下さい。

パネル一体のオーディオの場合は、ナビを取り付けるためには新たにナビが取り付けれるパネルを準備する必要があります。純正部品や社外部品で車種専用のナビ取り付け用パネルが販売されています。

小物入れになっている場合

オーディオレス車などでは、小物入れのボックスが付いている事があります。この場合もネジ止めされていた部品は取り外しておきます。

3. GPS、フィルムアンテナの取り付け

既存の物が取り外せたら、ここからは新しいナビの部品を取り付けていきます。

アンテナ類はフロントガラスやダッシュボード上など、目立つ場所に取り付ける必要があります。線が外から見えないように、ピラーのパネルの取り外しやルーフライニング(天井)に押し込むなど、隠しながら配線するのがキレイに仕上げるポイントです。その際に既設の配線にビニールテープや結束バンドなどで固定していけばプロ仕様です。

各アンテナ線の先端はナビ取り付け部まで持って来ておきましょう。

GPSアンテナの取り付け

GPS衛生からの電波を受信するためのアンテナです。上部に鉄板など電波の通さないものがあると上手く受信できないため、基本はダッシュボード上の一番奥に両面テープで貼り付けます。

GPSアンテナの下には、必ず付属のシートを取り付けて下さい。これは地面や車両からの反射波を遮るためのシートなので、取り付けないと現在位置が狂うことがあります。

電波はプラスチックなら透過することが出来ます。ダッシュボード上で目立つのが嫌な方は、ダッシュボードの内装内部に取り付けても大丈夫です。

フィルムアンテナの取り付け

テレビを受信するためのアンテナです。

受信できる形式の違いにより貼り付ける枚数が違います。

フルセグ対応であれば4枚、ワンセグの場合は1枚のフィルムアンテナをフロントガラス上部に貼り付けます。

詳細な貼付け位置は取付説明書にも書いてあるので、それに従って貼り付けましょう。

またGPSアンテナがフィルムアンテナに組み込まれている機種もあります。

フロントガラスには視界を確保するため、保安基準でシール等を貼り付けては行けない場所があります。必ず取付説明書の指示通りに貼り付けましょう。

4. マイクの取付

ハンズフリー通話用のマイクが同梱されている機種はそれも取り付けます。

基本的には運転席で使用するものなので、メーターパネルの手前や、運転席のサンバイザーに付属クリップで取り付けるのが一般的です。

アンテナと違い特に決まった位置はないので、運転者の声が拾いやすい場所ならどこに取り付けても大丈夫です。配線のしやすさ等を考えて決めましょう。

5. ナビへの配線

カーナビ本体に、車から来ている線や取り付けたアンテナ線を繋げていきます。

ナビ取り付けで一番ややこしいと思われる場所だと思いますが、これも単純な事なので詳しく書いていきます。

繋げる配線の種類は、車両側の純正配線からは

オーディオ接続にも使われる

  • 常時電源(バックアップ)
  • ACC電源
  • スピーカー
  • イルミネーション信号
  • ラジオアンテナ
  • アース

以上の6種類と

ナビ取付時のみ必要になる車両からの信号線

  • 車速信号
  • リバース(バック)信号
  • パーキングブレーキ信号

以上の3種類。

合計で9種類の線を繋げます。

それと今回取り付けた

  • フィルムアンテナ
  • GPSアンテナ
  • ハンズフリーマイク

の3種類の線をナビに接続していきます。

配線をする数が結構多いですが、変換カプラーを使用すればとても簡単に接続できてしまいます。

オーディオハーネスの接続

オーディオ接続時にも使われる6種類の線からアースを除いた線は、車両に元々付いている純正ハーネスに全て来ています。

このハーネスはオーディオに繋がっていた1番大きなカプラーです。オーディオが付いてなくても、奥の方に必ずある物なので探してみてください。

ここに「オーディオハーネス」と言う、社外品ナビ取り付け用の先端がタコ足になった変換ケーブルを接続します。タコ足の先端はギボシ端子になっていて、ナビに同梱されているケーブルもギボシ端子のためそのまま接続できます。

オーディオハーネスは自動車メーカー別や車種別で販売されているので、自分の車にあった物を使用します。

アースの接続

ナビ付属のケーブルにある、先端が二股に別れた端子が付いている線がアースです。

これは車についているボルトに共締めします。

必ずアースが取れるボルト、つまり車両のフレームと電気的に接続されているボルトに取り付けて下さい。

各種信号線の接続

次はリバース信号、パーキングブレーキ信号、車速信号の線を接続していきます。

最新の車ではナビ裏まで配線されている場合が多いですが、少し前の車ではそれぞれ独立した場所から引っ張って来なければいけません。

ナビ裏まで配線されていれば、それ用の変換ケーブルを使い接続するのが最も簡単な方法ですが、3つだけなので「エレクトロタップ、配線コネクター」を使って接続しても、それ程手間はかからないでしょう。

ナビ裏に来ていない場合は車両各部から配線を探して接続しますが、これについては車種ごとにバラバラなのでカーナビメーカーサイトや、個人の方のブログ等を参考にして下さい。

純正配線に割り込ませる必要があるので、配線コネクター、エレクトロタップを使用して接続します。

パーキングブレーキ信号とは、パーキングブレーキを引いた時にアースへ繋がる信号線のことです。説明書通りに接続すれば、パーキングブレーキを引いていないとテレビ表示や一部のナビ操作が出来ませんが、これをアースに直接繋げる事で走行中でもテレビやナビ操作が出来るようになります。

アンテナ、マイクの接続

先に取り付けておいた、GPSアンテナ、フィルムアンテナ、マイクと、純正のラジオアンテナを接続します。

これらのケーブルはナビ同梱のタコ足ケーブルではなく、ナビの裏側に直接挿せるようになっています。

トヨタ、日産、ホンダ、スバルの一部の車種では、アンテナケーブルの接続に変換ケーブルが必要です。
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ナビ本体の取り付け

すべての配線が済んだらカーナビ本体を車に取り付けます。

純正オーディオ等から取り外しておいた金具をカーナビ本体にネジ止めしてから、取り付け位置へゆっくり挿し込んでいきます。

奥行きスペースにあまり余裕のない車種が多いので、配線を上手くまとめながら最後まで挿し込みます。特にフィルムアンテナ線などはかなり余っていると思うので、ナビ裏ではまとめずに、グローブボックス裏など別の場所である程度まとめておいた方がいいです。

無理やり押し込むと接続した配線が抜けたり、最悪の場合断線する事もあります。引っかかりがあれば一度取り出し、配線の位置を調整してからもう一度挿し込むようにしましょう。

最後まで挿し込んだら左右2箇所づつネジで固定します。

市販のナビは、多くの場合DIN規格で外形サイズが統一されていますが、8インチや9インチと言ったより大きな画面の物も販売されています。その場合、純正のパネルでは収まらないため、車種専用のオーディオパネルが必要になります。

パネルの取り付け

最後に外した内装パネルを取り付けて完成です。

取り外しの時同様、無理やりはめると爪を破損します。ネジやクリップも忘れずに取り付けましょう。

ピラーにフィルムアンテナ線を沿わせている場合は、パネルをはめる時に挟み込む事があるので、断線しないよう気をつけてください。

カーナビの取り付け方まとめ

今回の記事ではメーカー問わずほとんどのカーナビで共通の、取り付けの手順と基本的な知識についてまとめてみました。

作業内容的にはそれ程難しくはないですが、パネルを外したり、線を隠しながらの作業になるので、思った以上に時間がかかってしまうことも多いです。

初めて作業される方であれば、半日かけるくらいのイメージで作業したほうがミスもなくキレイに仕上がると思います。

また、変換ケーブルなどカーナビ本体以外にも必要な物もあるので、事前に購入してから作業を始めましょう。

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